納品のない受託開発とは?システム開発が失敗する本当の理由と、成功企業が選ぶ新しい外注モデル

「システム開発を外注したものの、思ったように成果が出なかった。」
「 完成したシステムが現場で使われず、結局また作り直すことになった、、」

そんな経験を持つ企業は、決して少なくありません。

多くの場合、問題は技術力ではなく、システム開発の進め方そのものにあります。
特に「納品」をゴールとする従来の受託開発では、事業の変化に対応しきれず、結果として投資対効果が合わなくなるケースが起こりがちです。

DXや新規事業、地方企業の取り組みでは、最初から正解が見えていることはほとんどありません。
だからこそ、作って終わりではなく、事業に合わせて育てていく視点が求められます。

本記事では、なぜシステム開発が失敗しやすいのか、その本当の理由を整理したうえで、「納品のない受託開発」という新しい外注モデルについて解説します。
そして、なぜ多くの企業がこの考え方を選び始めているのか、その背景と仕組みをわかりやすくお伝えします。

システム開発をこれから検討している方も、過去に失敗を経験した方も。
次の一手を間違えないための判断材料として、ぜひ最後まで読み進めてみてください。

目次

なぜシステム開発は失敗しやすいのか?多くの企業が直面する現実

システム開発の失敗は、決して珍しいものではありません。むしろ一度も失敗していない企業のほうが少ないのが実情です。

「予算をかけて開発したにもかかわらず、現場で使われないまま形骸化してしまう。」
「結局は別のツールや手作業に戻ってしまう。」

こうした状況は、業種や企業規模を問わず多くの現場で起きています。

ここでは、多くの企業が共通して直面しているシステム開発が失敗しやすい理由を整理していきます。

システム開発の失敗は「技術不足」が原因ではない

システム開発がうまくいかなかったとき、原因として技術力が挙げられることがあります。ただ、実際にはエンジニアのスキル不足が直接の原因になるケースは多くありません。多くの失敗は、開発の目的が曖昧なまま進んでしまうことにあります。

「何のために作るのか、事業のどこを改善したいのか。」

この前提が整理されないまま開発が始まり、結果として動くけれど価値を生まないシステムが出来上がってしまいます。

完成したのに使われないシステムが生まれる理由

よくあるのが、納品された瞬間がピークになってしまうケースです。仕様書どおりに完成し、見た目にも問題はない。それでも、実際の業務では次第に使われなくなっていきます。

原因の多くは、業務の実態とシステムが噛み合っていないことです。
開発段階で想定していた使い方と、現場の業務フローにズレが生じる。使い始めてから不便さに気づいても、簡単に修正できない。その結果、現場がシステムから距離を置く流れが生まれます。

DX・新規事業ほど失敗リスクが高くなる構造

DXや新規事業のシステム開発は、特に失敗しやすい傾向があります。
理由は、最初から正解が見えていない取り組みだからです。

市場の反応を見ながら方向転換することが前提にもかかわらず、従来型の開発では最初に要件を固め、変更しにくい形で進めることになります。

変化が前提の事業を、変化に弱い開発手法で進めてしまう。この構造そのものが、失敗リスクを高めています。

地方企業・中小企業が特につまずきやすいポイント

地方企業や中小企業の場合、システム開発の難易度はさらに上がります。

専任のIT担当者がいない、開発経験が社内に蓄積されていない、外注先に判断を委ねやすい。こうした条件が重なりやすいためです。

その結果、開発会社の提案をそのまま受け入れてしまう構造が生まれます。

内容を十分に理解しないまま進めた結果、自社の事業に合わないシステムが出来上がってしまう。失敗の原因は努力不足ではなく、失敗しやすい進め方が選ばれてきたことにあります。

従来の受託開発(一括請負・納品型)が抱える構造的な問題

従来のシステム開発で多く採用されてきたのが、一括請負・納品型の受託開発です。
一見すると分かりやすい契約形態ですが、この仕組みそのものが失敗を生みやすい構造を持っています。

ここでは、多くの企業が見落としがちな問題点を整理します。

「納品」がゴールになることで起きる発注側と開発側のズレ

一括請負では、開発側にとってのゴールはシステムを完成させて納品することになります。
一方で、発注側の本当のゴールは、システムを使って事業を成長させることです。

この時点で、両者のゴールにはズレが生まれます。

納品を優先すると、とりあえず動くものを期限内に仕上げる判断が増え、事業成果よりも完成が重視されやすくなります。

結果として、納品された瞬間がピークになり、その後の活用が進まないケースが多発しました。

事前要件定義が変化に対応できない理由

一括請負では、開発前に要件を細かく決める必要があります。
しかし、新規事業やDXでは、最初から正解の要件が見えていることはほとんどありません。

市場や顧客の反応を見ながら改善すべき場面でも、要件変更は契約外扱いとなり、追加費用や再見積もりが発生します。
その結果、変えたほうが良いと分かっていても変更をためらう状況が生まれやすくなります。
変化を前提としない構造そのものが、成長の足を引っ張る原因になっていました。

人月見積もりとリスクバッファで投資対効果が下がる

多くの受託開発では、人月をベースに見積もりが行われます。
この方式では、リスクに備えるためのバッファが積み上がりやすく、実際の価値以上のコストになりがちです。

また、生産性を上げるよりも人を増やす方向にインセンティブが働きやすく、結果として費用対効果が見えにくくなります。
発注側にとっては、何にどれだけ投資しているのかが分かりづらい構造でした。

納品後の改修が高コスト・不透明になりやすい現実

納品型の受託開発では、納品と同時にプロジェクトが終了します。
その後に修正や改善が必要になった場合、再度見積もりからスタートするのが一般的です。

開発チームが変わることも多く、軽微な修正でも想定以上のコストがかかるケースが少なくありません。
費用や期間が事前に読めないため改善を後回しにしてしまい、結果としてシステムが形骸化していく流れが生まれていました。

納品のない受託開発とは?新しい外注モデルの考え方

納品のない受託開発とは、システムを完成させて終わりにしない外注モデルです。
従来の受託開発では「いつ納品するか」「どこまで作るか」が最優先されてきましたが、この考え方では、事業の成長そのものをゴールに置きます。

事業は立ち上げた瞬間から変化し続けます。
市場の反応、顧客の声、社内体制の変化によって、システムに求められる役割も変わっていきます。
その変化に合わせてシステムを育て続けることを前提にしたのが、納品のない受託開発です。

このモデルでは、要件を最初からすべて決め切ることよりも、小さく作って、使いながら改善することを重視します。
納品という区切りをなくすことで、事業とシステムが分断されることなく、同じ方向を向いて進み続けられる関係が生まれます。

その結果、完成して終わるシステムではなく、事業の変化に合わせて進化し続ける仕組みが作られていきます。

この考え方を具体的な形にしたものが、次に紹介する特徴です。

「完成させて終わり」ではなく「成長させ続ける」開発

納品のない受託開発の最大の特徴は、システムを完成させることをゴールにしない点にあります。
事業は立ち上げた瞬間から環境が変わり続け、顧客の反応や市場の状況に応じて判断を修正していく必要があります。

その変化に合わせてシステムも育てていく発想が前提になります。

使いながら改善し、不要な機能は削り、本当に価値のある部分に集中する。
この積み重ねによって、事業にフィットしたシステムが形作られていきます

月額定額・伴走型という仕組み

納品のない受託開発では、契約は月額定額制になります。

機能単位や人月単位で区切るのではなく、一定のリソースを継続的に確保する考え方です。

この仕組みによって、都度見積もりを取る必要がなくなり、改善や修正をためらう理由が消えていきます。

コストの見通しが立つ状態が保たれるため、経営判断や事業の意思決定に集中しやすくなります。

短期的な成果ではなく、中長期で事業を伸ばす前提の開発モデルです。

顧問エンジニアのように事業に寄り添う関係

このモデルでは、エンジニアは単なる作業者ではありません。
事業の目的や課題を理解した上で、一緒に考える立場になります。

「この機能は本当に必要か」「別の方法のほうが成果につながるのではないか」といった視点が自然に入ります。

指示されたものを作る関係ではなく、事業を前に進めるための相談相手になるイメージです。

内製開発に近い柔軟性を外注で実現するモデル

内製開発は理想的に見える一方で、採用・育成・マネジメントの負担が大きくなります。
特にITが本業ではない企業にとっては、現実的なハードルが高くなりがちです。

納品のない受託開発は、内製に近い柔軟性を外部パートナーで実現します。
同じチームが継続してシステムを見続けることで、業務理解が深まり、改善の質も高まります。

内製の良さと外注の現実的なメリットを両立したモデルといえます。

なぜ納品のない受託開発はDX・新規事業と相性が良いのか

DXや新規事業は、最初から正解が見えているケースのほうが少ない領域です。

だからこそ、最初にすべてを決め切る開発手法ではなく、変化を前提にした進め方が求められます。

納品のない受託開発は、この不確実性の高い領域と非常に相性の良い考え方です。
その理由を、具体的なポイントごとに整理します。

小さく作って改善するリーンな進め方ができる

DXや新規事業では、最初から完成形を目指すよりも、小さく試して学ぶことが重要になります。
納品のない受託開発では、このリーンな進め方を前提に開発が進みます。

最小限の機能からスタートし、実際の利用状況や顧客の反応を見ながら改善を重ねていく。

無駄な機能を作り込まず、仮説検証を高速で回せる状態が自然に作られます。

市場や事業の変化に合わせて仕様を変えられる

DXや新規事業では、市場環境や社内状況が短期間で変わることも珍しくありません。
そのたびに見積もりや契約をやり直す開発モデルでは、スピードが大きく落ちてしまいます。

納品のない受託開発では、仕様変更が前提になっています。
方向転換や優先順位の入れ替えにも柔軟に対応でき、事業判断のスピードを落とさずに進められます。

本当に必要な機能だけに投資できる

納品を前提とした開発では、「将来使うかもしれない機能」を先に作りがちです。
しかし、その多くは使われないまま終わってしまいます。

納品のない受託開発では、今このタイミングで必要な機能にだけ投資します。
不要になった機能は作らず、価値が確認できた部分に集中する。

結果として、投資対効果の高いシステムが残りやすくなります。

エンジニアの意識が「開発」から「事業成長」へ変わる

このモデルでは、エンジニアの役割も大きく変わります。
仕様通りに作ることよりも、事業がどう成長するかが判断軸になります。

「この機能は本当に売上につながるか」「別の方法のほうが成果が出るのではないか」といった視点が入り、開発が事業の一部として機能するようになります。

エンジニアが事業目線を持つことで、DXや新規事業の成功確率は大きく高まります。

成功企業が「納品のない受託開発」を選ぶ理由

納品のない受託開発は、まだ一般的な開発モデルとは言えません。
それでもこの形を選び続けている企業には、はっきりとした理由があります。

単なるコストの話ではなく、事業を前に進めるための合理的な選択として、このモデルが機能しているからです。

システムが事業の足かせにならない

従来の開発では、システムが完成した瞬間から「変えにくい存在」になることが多くありました。
結果として、事業は変えたいのにシステムが追いつかず、判断を鈍らせる原因になります。

納品のない受託開発では、システムは常に変えられる前提です。
事業の方針変更や戦略転換があっても、足かせになることなく、むしろ後押しする存在として機能します。

長期的に投資対効果が高くなりやすい

一括請負では、初期費用が大きくなりがちで、使われない機能にもコストがかかります。
その結果、投資額に対して十分な成果が得られないケースも少なくありません。

納品のない受託開発では、必要なものを必要なタイミングで作る考え方になります。
無駄な投資を抑えながら、価値が確認できた部分に集中できるため、

結果として長期的な投資対効果が高まりやすい構造になります。

チームの知見が蓄積され、改善スピードが上がる

プロジェクトごとにチームが解散する開発では、知識や背景が引き継がれにくくなります。
毎回ゼロから説明が必要になり、改善のスピードも上がりません。

納品のない受託開発では、同じチームが継続して関わるため、業務理解や事業背景が自然に蓄積されます。

この蓄積があることで、判断や改善が早くなり、事業の変化にもスムーズに対応できるようになります。

経営者・事業責任者の意思決定が早くなる

システムの変更に時間やコストがかかると、経営判断そのものが遅れがちになります。
「変えたいが、また見積もりか」と考えるうちに、機会を逃すこともあります。

納品のない受託開発では、相談しながらすぐに動ける環境が整っています。
技術的な制約を過度に気にする必要がなくなり、経営者や事業責任者は本来の意思決定に集中できます。

このスピード感こそが、成功企業がこのモデルを選び続ける大きな理由の一つです。

なぜFirst Creationが「納品のない受託開発」を実現できるのか

納品のない受託開発は、仕組みだけを真似しても成立しません。
事業視点、技術力、継続的な関係性、そのすべてが揃ってはじめて機能します。

First Creationがこのモデルを実現できているのは、単に開発ができる会社だからではありません。

事業を成長させる前提でシステムを捉えている組織だからこそ、成り立っています。

DRM300件以上の実績に基づく事業視点の設計力

First Creationは、これまでにDRMを軸とした300件以上の事業・プロジェクトに関与してきました。
その中で培われたのは、システム単体ではなく、どうすれば売上につながるか、どうすれば事業が回り続けるかという視点です。

この事業視点があるからこそ、作るべき機能、作らなくていい機能の判断が早く、的確になります。

マーケティング×システム開発を一気通貫で提供

多くの開発会社は、システムを作るところまでが役割です。
一方でFirst Creationは、マーケティングとシステム開発を分けて考えません

集客導線、業務フロー、顧客管理、そのすべてを前提に設計するため、作ったけど使われないという事態が起きにくくなります。

事業全体を見たうえで設計できる点が、大きな違いです。

国内14名・海外350名以上のエンジニア体制

First Creationは、国内14名、海外350名以上のエンジニア体制を持っています。
この体制により、品質とスピード、そして柔軟性を両立しています。

特定の個人に依存せず、チームとして継続的に関われるため、納品で終わらない開発体制を安定して維持できます。

DX・新規事業・地方企業支援との高い親和性

DXや新規事業、地方企業の支援では、最初から完璧な答えが用意されていることはほとんどありません。

First Creationは、試行錯誤を前提に進めるプロジェクトに数多く関わってきました。

だからこそ、変化に合わせてシステムを育てていく「納品のない受託開発」と高い親和性があります。

納品で終わらない「本当のパートナー」としての個別相談

First Creationが大切にしているのは、システムを作って終わる関係ではありません。
事業の一員として関わり、状況を理解し、悩みながら最適な判断を重ねていくことを重視しています。

そのため、いきなり開発を前提に話を進めることはありません。

 現在の事業フェーズや課題を整理し、本当に今システム開発が必要なのか、どこから手を付けるべきかを一緒に考えます。

納品をゴールにしないからこそ、「作らない」という判断も含めて、事業にとって意味のある選択肢を提示できます。

DXや新規事業、既存システムの見直しについて少しでも迷いがあれば、まずは無料個別相談にてお話ください。

事業を前に進めるための最初の一歩を、ここから一緒に整理していければと思います。

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